2019年3月6日のザ・マネー~水曜日 視界良好!杉村商店で経済評論家の杉村富生さんが、下記の内容について話されていました。
昨日の売買代金は、2兆円位で、今日は、2兆円割れでしたので、売買代金が、2兆円前後から膨らんでいないのが現状ですが、株価を決めるのは、価値と、需要と、人気なので、売買代金が膨らまないと言う事は、日本株に人気が無いと言う事の様です。
それ以外の価値は、企業業績で、需給は、今年に入って、外国人投資家の先物の買いが続いていて、改善はしているので、PER(株価収益率)が上昇していて、PERの上昇が株高につながっているとの事です。
しかしながら、外国人投資家が、今年に入って、日経平均先物を、1兆5,000億円以上買い越している為、この先物の買い越しにより、PERが上昇し、株高になっているそうですが、需給だけで上がっているので、人気を伴っていない様です。
この状況は、非常に危うい様で、EPS(1株当たり利益)が上昇して、PERが上昇して、株高にならないと、健全な状況とは言えないとの事です。
日経平均株価のEPS(1株当たり利益)は、昨年の秋から継続して減り続けていて、PERは日経平均株価が年末に、1万8,948円まで売り込まれた時が、10.71倍でしたが、3月5日現在では、12.44倍となっていて、このPERが上昇した分が、株高につながっているそうです。
先物主導の構図は、現在も全く変わっていないそうですが、杉村富生さんが、危惧しているのは、昨年の10月の外国人投資家の先物の売り越しは、月間で4兆200億円で、11月は若干買い越しましたが、12月は、9,000億円の売り越しとなっていましたので、この合計4兆9,000億円の外国人投資家の先物の売り越しが、2018年12月26日までの株価急落につながった様です。
今回の株高の要因は、この時の裏返しで、外国人投資家が、先物を買い越しているからですが、いつ何時外国人投資家が、態度を翻してくるか読めないので、このままであれば、株価の気迷い感は続いてしまう様です。
本当に、日経平均株価が、2万2,000円を超えて、2018年10月2日の2万4,448円を超えて一段高になる為には、一株利益が下げ止まり、増加する必要がある様で、更に、外国人投資家が、現物の買い越しに転じる必要もあり、そして、3つ目は、売買代金が3兆円程度まで膨らむ事が、絶対条件です。
しかし、いまのところは、これらの状況が、見えてこないので、気迷い感は、今後も続いてしまう様です。
杉村富生の兜町ワールドは経済や株式情報の解説を分かりやすく行っています。
ザ・マネー 視界良好!杉村商店| ラジオNIKKEI