2019年4月5日のNewsモーニングサテライトで、ホリコ・キャピタル・マネジメントの堀古英司さんが、下記の内容について話されていました。
今は、戻りましたが、3月の終わりに10年債と3ヵ月債の利回りが逆転した為、景気後退のサインだと言う話もありましたが、イールドカーブの逆転が、即リセッションにつながると言う考えは間違いだそうです。
過去30年の10年債と3ヵ月債のイールドカーブ逆転局面のデータは、下記のとおりです。
●1989年5月にイールドカーブが逆転して、その後のりセッション入りが、1990年7月で、アメリカのS&P500は、15%上昇
●1998年9月にイールドカーブが逆転して、その後のりセッション入りが、2001年3月で、アメリカのS&P500は、52%上昇
●2006年2月にイールドカーブが逆転して、その後のりセッション入りが、2007年12月で、アメリカのS&P500は、22%上昇
逆転してからリセッションに入るまで、かなりの期間があり、更に、上記の様に、その間に株式は大幅に上昇する傾向がある様です。
逆転後に株価が上昇する理由は、通常イールドカーブが逆転する前には、景気が良いので、短期金利が上昇して、景気の良さが株式市場のサポート材料になるからだそうです。
ただ、今回のパターンは、景気減速に対する警戒感により、長期金利が下がっているという面もあり、この点には注意する必要がある様で、長期金利が下がっていくと、銀行が利ざやを取れなくなるので、融資に慎重になってしまい、経済に資金が回らなくなり、一定期間後のリセッションにつながるというパターンが過去にあったとの事です。
一方、過去2回のリセッションでは、イールドカーブが逆転しても、まだFRBが数回利上げをしていたので、これは今の状況では考えにくいので、過去2回とは違うという事に注意が必要だそうです。