アメリカの3年債と、5年債の利回りが逆転して、景気後退? マーケット・アナライズplus+ 

2018年12月8日のマーケット・アナライズplus+で、複眼経済塾 塾頭のエミン・ユルマズさんが、下記の内容について話されていました。

12月3日にアメリカの3年債と、5年債の利回りが逆転して、逆イールドカーブと呼ばれる現象が起きたので、相場の下落要因の一つとなったとの事です。

この逆イールドカーブは、短期国債の利回りが、長期国債の利回りを超える事で、これは、通常は起こらない事で、投資家は、長期間資本が、拘束された場合に、高い利回りを期待するのは当然だからです。

この逆イールドカーブは、投資家の景気に対する不信感の現れで、短期の経済見通しが、暗い事を意味するそうです。

逆イールドカーブは、1981年、1991年、2000年、2008年のリセッション(景気後退)の前に起きているそうで、リセッションを予測する指標の一つとして、捉えられる事が多いとの事です。

そして、1955年以降の9つのリセッションを、6ヶ月から24ヶ月前に、予想していた様です。

今回、3年債と、5年債で、逆イールドカーブ発生した事で、投資家は、アメリカでリセッションが起こるのではないかと言う懸念から、株価の下落となった様ですが、本来リセッション(景気後退)の指標として見ているのは、3年債と、5年債ではなく、2年債と、10年債だそうで、2年債と、10年債は、まだ逆イールドカーブにはなっていないそうで、ギリギリの状態になっているとの事です。

これは、イールドカーブのフラット化が起きていて、もしかしたら、来年の前半位には、2年債と、10年債が、逆イールドカーブになる可能性がもあるそうです。

しかし、このイールドカーブだけでは、アメリカのリセッション入りはわからないそうで、一番信頼しているのが、アメリカのカンファレンスボードが出している景気先行指数(LEI)があり、これを見ると、景気改善速度は、5月以来、はじめての減速となった様です。

景気先行指数(LEI)は、2019年も強い経済成長を示唆している様ですが、成長速度が、ピークアウトした可能性は高いとの事で、米国の中長期的な経済成長は、2.5%前後に落ち着くそうです。

この景気先行指数(LEI)は、10個の別々の経済指数から形成されていて、住宅や、小売なども含まれているそうで、過去のリセッションの前に伸びが鈍化したり、減少に転じたりしています。

そして、もう一つ信頼しているのが、アメリカのカンファレンスボードが出している景気一致指数(CEI)で、この景気一致指数(CEI)は、4つの指数から作成される混合指数です。

景気先行指数(LEI)は、ITバブルが崩壊する前に下を向き始めて、リーマンショック(2008年)の時も、リーマンショック前の2006年位から下落しはじめていた様で、アメリカのリセッションの時期を予想する極めて、貴重な指標だそうですが、足元ではまだ上を向いているので、まだリセッションには、入らないと考えているそうです。

そして、リーマンショックの時も、景気先行指数(LEI)が下落しはじめてから、2年後にリーマンショックが起きていて、マイケル・ルイスさんの”世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち:原題: The Big Short”に、この時の詳細が書かれていて、この本を映画化したのが、日本でも映画化された”マネー・ショート 華麗なる大逆転”です。

世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)

この”マネー・ショート 華麗なる大逆転”では、2006年位に、アメリカがリセッションに入ると考えて、不動産市場を空売りした人達の話ですが、彼らが空売りしてから、2年位は、株価は上昇していた様です。

彼らも、株価の上昇がもう少し続いていたら、ほぼ倒産していたと考えられるそうで、今、様々な指数が、経済成長が減速していると表していたり、米中貿易戦争で、景気が減速していると言われていますが、今から売りを入れても、どの位後に、株価が下落するかは、わからないそうです。

マネー・ショート 華麗なる大逆転

リーマンショックの直前も、株価は、猛烈に上昇したそうで、今から売りを入れると、下落する前に、やられてしまう可能性もあるとの事です。

米国発の世界的な株安は、2019年には無いと考えているそうで、2019年に景気先行指数(LEI)が下を向きはじめた場合には、2020年位には、リセッションが発生するかもしれない様です。

今は、リセッションリスクは、低いそうですが、2000年のITバブルの時は、アメリカの同時多発テロ(2001年9月11日)の後にリセッションになった様で、2000年にITバブルが崩壊しても、1年半位は、景気が良かったそうです。

株式市場は、景気後退に入れば、下落する事は明らかですが、景気後退が無くても、株価は、下落する事もあり、ITバブル時は、ITバブルが崩壊して、20%位株価が下落して、その後景気が悪化して、更に、50%位株価が下落したとの事です。

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