12月19日のマネーの羅針盤で原油価格の今後の動向について説明されていました。
ニューヨークスタジオの田中宏明さんのレポートでは、WTI原油は、2014年6月20日の107.26ドルから2015年12月18日には、6年10カ月ぶりの安値の34.73ドルまで下落しており、ゴールドマンサックスは、現在の水準から更に40%下げる20ドルまで底打ちはないとみているそうです。
慶応義塾大学の准教授の小幡 績さんによると、今年の8月、9月に起きたチャイナショックも、本質は原油の下落に伴って、ジャンック債の市場が崩れて、そこで損をしたファンドが色々売らなければならなくなり、そこを狙ってプロのデイトレーダーが売ったと言うのが、真相であると言われていました。そして、今回も似た様な状況の様で、株価も不安定になっているそうです。
東海岸は、12月に入って過去最高水準で推移しているそうで、
住友商事グローバルリサーチ社長 高井 裕之さんが12月に入ってからの原油価格の下落の要因について話されていました。
●12月4日のOPEC生産目標合意できずで、失望感がでた。
●12月15日IAEA(国際原子力機関)が、イランは原爆を作っていないとの事で、イラン制裁解除に向けて前進した。
●12月16日利上げでドル高懸念。
●12月18日にアメリカは、40年ぶりに原油輸出解禁へ。
更には、通常アメリカでは冬場は、灯油などが売れるが、エルニーニョ現象による暖冬で、石油製品の在庫が積みあがっている。これは、ヨーロッパでも同じ状況なので、投機筋の空売りがここ2年間積みあがっている。
今後の原油価格は、シェールオイルの減産がどの様なペースで進むかがキーとなる。シェールの企業はジャンク債でかなりの資金調達をしているので、来年は資金調達難で、金融が締まってきて、シェールの井戸が掘りにくくなり、減産につながってくるので、中長期的には、底値を打つのではないかと考えられるそうです。
来年の原油の予想価格は、年前半は、価格は低迷するが、年後半には価格は戻ってくると思うので、30ドルから60ドル位を想定されているとの事でした。
原油への投資は、下記のETF及びETNでできます。
ETF・ETNを活用した原油への投資
2039 NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ベア ETN
2038 NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN
1671 WTI原油価格連動型上場投信
1699 NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス連動型上場投信