2018年7月24日の「日経プラス10」で、岡三証券の小川佳紀さんが、下記の内容について話されていました。
国内株式市場は、7月23日から27日までで、6社が上昇するIPO(新規株式公開)ラッシュですが、来週まで含めると、合計8社上場するそうです。
今年の上場件数は、90社を越える位だと言われているそうですが、今年の前半の1月から6月までの新規上場件数は、36社あったそうです。
新規株式公開で調達された資金は、834億円で去年に比べて、2.5倍上昇したそうですが、今年は、メルカリの上場での資金調達金額が、544億円あったので、このメルカリを除くと、去年よりも、今年の方が減っているそうです。
IPOの市場自体は、引き続き、今年も活況という印象がありますが、市場から調達する金額が小さい小粒なIPOが増えてきているそうで、今年の前半は、メルカリが、大規模な上場と言う事で注目されましたが、それを除くと、今年も小粒な会社が、数多く上場したイメージだそうです。
IPOで小粒な企業が上場すると、調達資金額が小さいので、売り出す株が少なくなりますが、新規上場株は人気があるので、買い注文が殺到して、初値が高くなってしまうそうです。
上期は、36社が上場して、初値が公開価格を上回ったのは、34社あり、更に、公開価格に対して、2倍以上の値が付いた銘柄が、22社(約6割)あったそうですが、この22社のうち、現在も株価が初値を超えているのは、わずか5社だそうです。
その為、初値が低く決まった方が、長い目で見れば、投資妙味が大きいので、初値だけを見るのではなく、上場した後の動きが重要だそうです。
IPOの世界では、「安く産んで、高く育てる」、もしくは、「小さく産んで、大きく育てる」と言う言葉があるそうで、初値が落ち着いて、スタートした銘柄の方が、投資妙味が大きいと言えるそうです。