2016年3月5日のマネーの羅針盤で、コモンズ投信の糸島孝俊さんが、下記の内容について話されてました。
去年から自社株買いが増えており、ここ1、2年で更なる上昇が見込まれている。去年から始まったコーポレートガバナンスコードの影響もあり、企業がROEを上げようと言う意識が高まって、自社株買いが増えている。
野村證券 | コーポレートガバナンス・コード(証券用語解説集)
最近は、円高や新興国の不景気により、利益が伸びにくくなっているので、下記の様に、自社株買いをして、株を消却する事により、分母の株主資本を下げて、ROEを上げている。
ROE=純利益/株主資本(-自社株買い・配当)
更に、マイナス金利導入の影響もあり、キャッシュがなくても自社株買いがやりやすくなっている。そして、自社株買いをする事により、株価を維持する事ができる。例えば、自社株買いを発表した後、次の日の株価は、オープンハウス、青山商事、大同特殊鋼、コニカミノルタ、ソフトバンク、NTTドコモ、コロプラ、アスクル、丸井グループの10社は10%以上上がっていた。自社株買いは、企業が一定期間で自社の株を買うので、下がった時に、ヘッジファンド等が売りにくくなるで、株価が上昇する可能性が高くなる。
5年以内に自社株買いを行ている企業は、株価が下がっている場合に再度自社株買いをする意識が高い可能性がある。ただ、自社株買いをしてもROEが上がらない会社は、純利益が下がっている可能性があり、株価が上がらない可能性もあるので、注意が必要である。