2018年12月12日のNewsモーニングサテライトで、野村證券の池田雄之輔さんが、下記の内容について話されていました。
秋口以降は、アメリカ株や金利に下落が目立ちますが、ドル円が堅調な理由は、3つあるそうです。
●米国外のリスクオフが、ドル買いを喚起
アメリカ国外のリスクオフの要因が、ドル全面的な買いを招いている様で、今週も月曜日に、イギリス・ポンドが急落しましたが、ボンド安で、ドルが買われた様です。
●年末のポジション調整圧力が小さい
年末特有の巻き戻しが、様々な市場で起こっているのですが、ドル円は、投機的な動きに左右されなくなっている様で、今年は、年初の1月から3月の期間に、112円から104円まで、円高になり、投機が一掃されていたので、投機に振り回されにくい状態で、年末に近づいているとの事です。
●チャートポイントの100日移動平均線が機能
テクニカルな面から見ると、ドル円の100日移動平均線が、ドル円の下支えとなっていて、8月から5回も、100日移動平均線に触ったあたりから、ドル円が、ドル高円安方向に反転してくると言う状況が、続いているそうです。
今後の注目のポイントは、FRBパウエル議長のドル高けん制発言だそうで、12月19日には、FOMC後に会見が予定されていますが、FOMCで発表されるドットチャート(2019年の利上げの回数)が、もし、9月時点で見込んでいた様に、3回となった場合は、2019年のドル円のターゲットは120円、そして、2回となった場合は、ドル円は、115円まで上昇する可能性があり、1回となった場合は、110円まで円高になると想定されている様です。
このところのFRBのメンバーの発言は、ハト派的になっていて、実際には、株安を懸念していると思うのですが、原油安を理由に、インフレ見通しが下がっているとか、ドル高のせいで、物価の下押しになっていると言う発言などが出た場合は、ドル高けん制とみなされる可能性があり、この場合には、一時的に112円を割り込む円高になるとの事です。