2016年10月8日のマーケット・アナライズ・マンデーで、日経ラジオ社記者の鎌田伸一さんが、下記の内容について話されてました。
2016年7月から9月期の決算発表がこれから盛んになりますが、決算発表で、株価が動きますが、その前に、最低限知識を蓄えておけば、予測が立ちやすくなります。
■半導体メーカーの決算
2016年9月16日発表の半導体メーカーのインテルの7月から9月期業績計画を上昇修正しており、売上高が、従来計画149億ドルから156億ドルに上昇修正し、粗利益率も従来計画の60%から62%に上昇修正しています。
この背景は、パソコンがスマートフォンに押されて、市場が動かなかったが、パソコンの流通市場において、在庫を補充する動きが出てきており、又は、新しいパソコン事業で改善の兆しが出てきたので、今回インテルでは、上方修正の理由としているそうです。
パソコンが売れていると言うのは、意外に感じるが、売れない事を前提に計画を立てていた、その反動が出たのではないかと、考えられるそうです。
世界半導体メーカーの3本の指に入る、台湾の半導体メーカーのTSMCの月次売上高を見ると、7月の実績は、763億台湾ドルで、前年同期比5.6%減少、8月の実績は、943億台湾ドルで、前年同期比40.7%増加(最高水準)、そして、9月計画は、833億台湾ドルから863億台湾ドルで、前年同期比29%から33%増加を予想しているそうで、TSMCが得意としているのは、スマートフォン向けの半導体で、アップルや中国メーカーのスマートフォン需要が7月から9月は良かった様です。
■建設機械メーカーの決算
アメリカの建設機械大手のキャタピラーは、7月の建設機械売上高は、前年同期比10%減少で、資源機械売上高は、前年同期比42%減少、8月の建設機械売上高は、前年同期比9%減少で、資源機械売上高は、前年同期比39%減少と、資源機械の売上高は、一年前と較べて、まだ4割の減少となっているので、エネルギー関連投資は、7月から9月期もまだまだ厳しい状況の様です。
日本企業の決算を考える上で、グローバルな環境がどの様になっているかがわかります。
■日本製半導体製造装置の受注高
日本製半導体製造装置の受注高は、7月の実績は、1335億円で、前年同期比24%増加、8月の実績は、1348億円で、前年同期比30%増加と好調な数字です。
月次の受注額が1400億円台にのせた時は、2007年7月以来ないので、9年間最高レベルはなかったのに、今は、この最高レベルに近い日本製半導体製造装置の受注高を確保しているので、日本製半導体製造装置は、非常に好調だと言える。
現在、半導体関連株は、既にかなりの上昇を続けているので、このあたりが背景にある様です。日本製半導体製造装置の受注が強いと言うことは、将来作られる半導体の量が増えると言うことなので、理にかなっている様です。
■日本製FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置の受注高
日本製FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置の受注高は、7月の実績は、479億円で、前年同期比25%増加、8月の実績は、433億円で、前年同期比6.5%増加と好調な数字ですが、5月の月次売上高は、560億円だったので、4月から6月期と比べると、日本製FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置の受注高は、やや勢いが落ちている様です。
4月から6月期は、液晶パネル関連株が動いたが、今回の7月から9月期は、ややペースダウンだと言うことを、覚えておいた方が良いそうです。
■日本製工作機械の受注高
日本製工作機械の受注高は、7月の実績は、1043億円で、前年同期比19.7%減少で、内需が14%減少、外需が24%減少、8月の実績は、980億円で、、前年同期比8.4%減少で、内需が10%減少、外需が7%減少とまだ厳しい状況です。
日本製工作機械は、世界的に有名な自動車会社に納められる事が多いですが、ロボットの受注は多い様ですが、円高で目減りする部分で、外需が弱い様です。
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