10年で利益10倍の利益テンバガー企業を狙うには… 日経プラス10

2018年6月25日の「日経プラス10」で、大和証券の石黒 英之さんが、下記の内容について話されていました。

テンバガー(ten-bagger)とは、株式用語ですが、bagger(バガー)は、野球で言う塁打なので、テンバガー(ten-bagger)とは、10塁打の事になりますが、野球一試合で、10塁打打つことは、かなり稀な事です。

これを株に置き換えると、株価が10倍になった10倍株の事になります。

低成長が強い日本企業のイメージですが、日本経済新聞の調査では、2008年から2018年で、連結純利益が、10倍以上になる利益テンバガー企業は、226社あります。

目立つのは、特色のあるサービス系の企業が多いとの事で、ネット系企業の勢いが強い様です。

■ネット(ゲーム、EC)
●ZOZO((旧名)スタートトゥデイ)は、純利益の増加が22倍で、衣料通販サイト「ゾゾタウン」の運営会社です。
(株)ZOZO【3092】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
●グリーは、純利益の増加が12倍で、交流サイト、スマホゲームの運営会社です。
グリー(株)【3632】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

■人材関連
●キャリアデザインセンターは、純利益の増加が29倍で、転職サイトの運営会社で、エンジニアや、女性に注力しています。
(株)キャリアデザインセンター【2410】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
●ディップは、純利益の増加が16倍で、アルバイト向け求人サイト運営。
ディップ(株)【2379】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

■小売り・卸
●あらたは、純利益の増加が32倍で、日用品卸で、全国規模の営業網。
(株)あらた【2733】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
●神戸物産は、純利益の増加が22倍で、業務スーパー大手で、独自物流に強み。
(株)神戸物産【3038】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

■ニッチトップの製造業
●THKは、純利益の増加が28倍で、リニアガイドで高い世界シェア。
THK(株)【6481】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
●ブイ・テクノロジーは、純利益の増加が17倍で、液晶や有機EL製造装置が好調。
(株)ブイ・テクノロジー【7717】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

新興国勢の追い上げを受ける製造業でも、ニッチな分野で強みを持つ企業は、高成長を遂げている様です。

これらの企業は、独自のビジネスを展開しているので、景気に関わらず、独自の成長分野で、稼いでいる企業が非常に多いそうです。

ZOZO((旧名)スタートトゥデイ)は、eコマースと通販を行っていて、非常に日本でも、海外でも市場が伸びている様で、例えば、日本全体の消費額に占めるインターネット通販の消費額は、7%位に過ぎない様です。

今は、実店舗で買うよりも、インターネット通販の方が、2割、3割安く買える時代になってきていて、その為、スマホや、パソコンなどのデバイス環境も整ってきているので、伸びしろが非常にある様です。

小売業態で勢いがあるのは、神戸物産の様な冷凍食品を販売している会社で、今の日本社会では、単身世帯が非常に多いのと、共働きの場合も多いので、食の簡素化が進んでいて、今のニーズとしては、手っ取り早く冷凍食品などを安く買って、調理して食べると言う需要が伸びているので、独自の路線を伸ばしている企業の利益は、多くなっているとの事です。

これからの成長企業を見極めるコツは、キーファクターとなるのが連続増益で、ここで言う増益というのは、営業利益ベースの増益で、営業利益は、本業の利益を示すものなので、本当に会社の業績が好調かどうかを表す為、営業利益ベースで、5期連続増益の企業を探すと良いとの事です。

今は、7社に1社が5期以上の連続増益企業となっていて、業種別の内訳は、電気機器12.5%、小売り12.2%、化学11.4%、情報通信9.8%、機械9.4%、サービス7.9%、その他36.9%となっています。

この中で、一番トップの電気機器は、電子部品や、半導体の企業となりますが、これからは、電気自動車、自動運転、ロボットなどの電子部品を使う企業が、どんどん増えてくるのと、2040年には、人間とロボットの数が逆転すると言われているので、電気機器の分野が伸びる可能性が高いそうです。

小売も、海外展開の積極化や、ネット通販などの成長分野で伸びてきているし、それ以外でサービスは、高齢化に伴い、高齢者向けのサービス需要が非常に増えているとの事です。

高齢化が更に進んで行くと、多死社会となり、たくさんの人がお亡くなりになると、企業と、個人にも追い風が吹くそうで、例えば、経営者の事業承継や、個人の場合は、相続等があるので、弁護士の3人に1人が登録している弁護士ドットコムなどの需要が増える様です。

弁護士ドットコム(株)【6027】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

今の株式市場は、過去の栄光が通用しないので、昔良い会社が、今も良いとは限らないので、ネームバリューにとらわれずに、会社の中身を見て、5期連続増益や、日本の1億2千万人をターゲットにしているのではなく、海外展開を積極的に行っている会社に投資した方が良いそうです。

■海外展開に注目の銘柄
●物語コーポレーション 営業増益率は、前期6.3%、今期40.8%、来期24.0%
(株)物語コーポレーション【3097】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

●ファーストリテイリング 営業増益率は、前期38.6%、今期29.2%、来期7.5%
(株)ファーストリテイリング【9983】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

●リクルート 営業増益率は、前期50.8%、今期9.5%、来期9.5%
(株)リクルートホールディングス【6098】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

●ニトリ  営業増益率は、前期8.9%、今期7.1%、来期3.0%
(株)ニトリホールディングス【9843】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

日本全体の株価の状況を見ると、世界と比べると、出遅れ感がありますが、その理由は、日本株の主力株に元気がない様で、東証株価指数を分解すると、主力株で構成するCore30及びその次に大きな株で構成されているLarge70の上位100社の株価がなかなか上がらないので、
TOPIXが出遅れている様です。

しかし、東証一部には、2,100社位が上場していて、上位100社を除いた残り2,000社の株価を見てみると、Mid400は、21世紀に入ってからは、約2倍になっていますし、Smallに含まれる1,600社は、株価が2.8倍になっているので、アメリカ株に比べても、パフォーマンスは良いそうです。

個人投資家の方々が見ている銘柄は、主力株が多いので、そこだけを見ていると、株価が上がらない様に感じますが、ちょっと視線をずらして、中古型の株にフォーカスすると、全くの別世界になる様です。

海外投資家の日本株の平均保有率は、3割位ですが、Mid400や、Smallに含まれる銘柄の場合は、海外投資家の保有比率が、3割を切っていいる企業も多いので、海外投資家の買い余力が、より多く残されていると言う事で、小型で、連続増益の会社に注目した方が良いそうで、これらの企業が、利益テンバガーになるとの事です。

日経プラス10 | BSテレ東

    



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