2016年9月8日の日経モーニングプラスで、日経QUICKESTニュース記者の滝口朋史さんが「東証1部時価総額ランキング」という話題について話されていました。
日銀のETF買いで、東証一部の上位に来ている銘柄の東証1部時価総額ランキングは、下記の通りです。
6月末時点と、9月7日時点の比較による、企業の市場価値を指し示す時価総額のランキングですが、つまり、日銀のETF買い入れ倍増前までと、後での比較になります。
6月末というと、イギリスがEUからの離脱を決めた直後ということで、企業の大半の銘柄の時価総額は増えているが、あまり大きく動かない上位10銘柄にも、やや変動がが見らたそうで、上位三社は、不動でしたが、時価総額増減は、明暗をわけていて、トヨタの時価総額は、4兆円弱(22%)増加して、NTTとNTTドコモは、1%から4%の減少で、アメリカの利上げ観測が一時強まったので、内需関連株が売られ、輸出関連株が買われた結果ですが、株式市場が水準を切り上げる中で、NTTとNTTドコモは、弱い動きだったと言うことだそうです。
動いているのは、4位以下で、KDDI及びソフトバンクの上昇は、内需関連株の売りに加えて、日銀がETFの買い入れ額を増やした影響が出ていると言える。
日銀が5割あまりの資金を振り分けているのが、日経平均型のETFですので、日経平均の構成銘柄のうち、発行済株式数が少なく、時価総額が小さいファーストリテイリングを除きますが、KDDIが占める割合は、4.4%なので、ファーストリテイリングについで最も高い銘柄で、ソフトバンクが4%で続いている。日銀がETFを購入すると、これらの銘柄が上昇しやすくなるので、時価総額を押し上げる要因となったそうです。
7月末の日銀の金融緩和が、ETF買い入れ増額だけで、マイナス金利幅の拡大はなかったので、金融株は、買い戻されました。順位は変わっていませんが、三菱UFJの時価総額は、1兆3千5百億円(約2割)増えました。しかしながら、日本郵政とゆうちょ銀行の伸びは、小幅にとどまっていたのは、郵政3社が日経平均株価に採用されていないので、日銀のETF買いの恩恵を受けにくい銘柄となっている。
9月7日時点1位 トヨタ 20.6兆円、6月末時点も同様に1位
9月7日時点2位 NTTドコモ 10.5兆円、6月末時点も同様に2位
9月7日時点3位 NTT 10.0兆円、6月末時点も同様に3位
9月7日時点4位 KDDI 8.3兆円、6月末時点は5位
9月7日時点5位 ソフトバンク 8.3兆円、6月末時点は6位
9月7日時点6位 JT 8.1兆円、6月末時点は4位
9月7日時点7位 三菱UFJ 7.8兆円、6月末時点は7位
9月7日時点8位 日本郵政 6.2兆円、6月末時点は8位
9月7日時点9位 ホンダ 5.7兆円、6月末時点は10位
9月7日時点10位 ゆうちょ銀行 5.6兆円、6月末時点は9位