ブラックマンデー以降ニューヨーク・ダウは、15.5倍となり、日経平均株価は上昇しない理由 ザ・マネー 水曜日 杉村富生さん

2019年1月30日のザ・マネー~水曜日 視界良好!杉村商店で経済評論家の杉村富生さんが、下記の内容について話されていました。

単純比較で、日経平均株価と、ニューヨーク・ダウは、4,000ポイント開いていますが、4,000ポイントは、開き過ぎだそうで、もともとニューヨーク・ダウと、日経平均株価がスタートした時は、1対1だったそうで、日本のバブル絶頂の38,915円の時は、1対14(14が日本株)まで差が開いた様です。

それが、現状は逆転されていて、今の日経平均株価のPER(株価収益率)が12倍前後で、そして、ニューヨーク・ダウのPERは、15倍強となっていて、PBR(株価純資産倍率)は、ニューヨーク・ダウが、2.81倍で、日経平均株価は、1.1倍位となっています。

その為、日経平均株価と、ニューヨーク・ダウのPERは、2倍から3倍開いているので、もし、日経平均株価を、ニューヨーク・ダウなみに買えば、2万6,000円位となり、PBRで考えた場合は、日経平均株価は、ニューヨーク・ダウの3分の1なので、ニューヨーク・ダウなみに買えば、5万3,000円位となります。

日経平均株価が出遅れているのは確かですが、出遅れているのに、誰も買わずに、逆に、外国人投資家は、2018年1年間に日本株を、13.2兆円も売り越して、更に、今年に入ってからも、現物ではずっと売り越してます。

ブラックマンデーの1987年10月19日には、ニューヨーク・ダウは、1,738ドルだったので、それからこれまで、15.5倍となりましたが、これに対して、日経平均株価は、ブラックマンデー当時は、21,910円で、今の株価はこれより下の20,556円となっています。

日本株は、出遅れているのに、買われない理由は、ブラックマンデー以降のアメリカと日本の経済を比べてみると、アメリカではイノベーション(技術革新)が起こって、FANG(ふぁんぐ)と呼ばれるフェイスブック(Facebook)、アマゾン(Amazon)、動画配信のネットフリックス(Netflix)、グーグル(Google)など、千倍になる株が続出した事により買われましたが、日本ではこの様なデファクト・スタンダードになる株が出てこなかった事が要因との事です。

つまり、ニューヨーク・ダウが大きく上昇して、日本株が上昇しないのは、イノベーションの差で、アメリカでは、魅力的な会社が次々と出てきて、資金を集めて行った様で、日本は、この様な会社が出てこなかったので、株価がなかなか上がらなかったそうです。

その為、日本に求められているのは、イノベーションですが、最近出てきたCAMBRIC(キャンブリック)や、Society 5.0(ソサエティ5.0)などの未来社会のコンセプトが出てきたので、望みが無いわけではないそうです。

CAMBRIC(キャンブリック)は、C:Cloud Computing=クラウドコンピューティング、A:Artificial Intelligence (AI:エーアイ)、M:Mobility(モビリティ)、B:Big Data(ビッグデータ)、R:Robotics(ロボティクス)、I:Internet of Things ( IoT:アイ・オー・ティ)、C:CyberSecurity(サイバーセキュリティ)の頭文字を取ったものです。

そして、Society 5.0は、IoT(Internet of Things:アイ・オー・ティ)、ロボット、人工知能(AI)、ビッグデータ等の新たな技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れて、イノベーションを創出し、一人一人のニーズに合わせる形で社会的課題を解決する新たな社会を構築すると言う日本の内閣府が出したコンセプトです。

経済評論家の杉村富生さんの本一覧

杉村富生の兜町ワールドは経済や株式情報の解説を分かりやすく行っています。
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