2019年6月24日の「日経プラス10」で、りそな銀行チーフマーケットストラテジストの黒瀬浩一さんが、下記の内容について話されていました。
去年の年初から、株価が史上最高値を付けたと思ったら、急落して、その後少しだけ高値を抜いて、また急落する事を3回繰り返していますが、その意味では、もう少し、このボラティリティが高い状況が続く可能性がある様です。
マスコミ報道から出てくる経済政策の不透明を客観的に拾ったデータと、専門家の物価と経済見通しに関する情報を指数にした「アメリカの経済政策不透明感指数」を見ると、6月25日に443と急激に高まっています。
そして、それをVIX指数(恐怖指数)と一緒にした過去のデータを見てみると、イギリスのブレクジット、トランプ大統領が当選したアメリカの大統領選挙、アメリカの金利急上昇、米中の貿易摩擦などの時期には、「アメリカの経済政策不透明感指数」と同じ様に、VIX指数(恐怖指数)が高まっていたとの事です。
恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート
現状は、経済政策の不透明感は高まっているのに、VIX指数(恐怖指数)は、非常に落ち着いているそうで、景気には不透明感がある様ですが、アメリカの株価は非常に高い状況が続いていています。
この状況は、2つ考えられるそうで、「アメリカの経済政策不透明感指数」が間違っていて、経済政策はいずれ順調になるケースと、VIX指数(恐怖指数)が、その後急上昇するパターンがあります。
今の状況では、アメリカのFRBが利下げの方向性を出したと言っても、米中間の関税も、アメリカが中国の銀行をドル決済から排除すると言うニュース報道なども出ているので、VIX指数(恐怖指数)が、急上昇する素地が高まっている様です。
しかし、このVIX指数(恐怖指数)が、急上昇する時は、株価が急落しますが、2015年以降では、VIX指数(恐怖指数)が上がって株価が急落した後は、株の買いのチャンスとなっていたとの事で、少し恐ろしい状況になる可能性がありますが、短期的に考えると、株を買うチャンスになる可能性がある様です。