2019年5月31日の日経モーニングプラスで、BSジャパン解説委員の豊嶋広さんが、下記の内容について話されていました。
5月30日にソフトウェアのテストや検査を受託する企業のバルテス(4442)が東証マザーズに上場しましたが、初日の29日には、買い気配のまま取引は成立せずに、買い気配値は、公開価格の660円の2倍位の1,518円となっていた様です。
バルテス(株)【4442】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
このバルテスが注目される最大の要因は、令和になって初めてのIPO(新規株式公開)企業となった為です。
バルテスの社長が上場前に、日経新聞のインタビューに答えていて、パナソニックなどの電機メーカーが組み込んでいるソフトや、楽天の通販サイトのテストを受託しているそうで、上場した得た資金については、人材の確保に使うとの事で、成長戦略を進めたいと話していた様です。
上場時の出足の勢いを示す意味で、上場価格に対して、初値が上回ったかどうかを見る事が多いですが、平成最後のIPOを見ると、12回連続で、初値が公開価格を上回ていて、バルテスに関しては、ほぼ間違いなく上場価格に対して、初値が上回ると思うので、13連勝が確実となるとの事で、IPO株は活況を呈している様です。
2019年1月以降でIPOをした企業を集めた指数のIPOインデックス(単純平均)と、東証マザーズを比較すると、IPOインデックスの方が上昇率が高くなています。
日本株全体を見ると、輸出企業は米中の対立で、株が売られている状況なので、これらの資金が、新興企業に流れている様ですが、その中でも特にIPO企業に資金が流れているとの事です。
東証マザーズは、直近の売買代金などを見ると、4割以上が外国人投資家なので、海外要因が反映されている様ですが、IPOの場合は、業種も多種多様で、わりと小さい企業が多く、売出しの規模が小さい為、需給逼迫で、上場直後は株価が上がりやすく、個人投資家は狙いやすいそうです。