■2018年4月2日の「日経プラス10」で、野村證券エクイティ・マーケット・ストラテジストの若生寿一さんが、下記の内容について話されていました。
野村證券では、2018年度は、為替が1ドル111円で、一株利益が9%位伸びると想定しているそうです。
株価は、1株利益(EPS)X予想株価収益率(PER)で表わされますが、過去5年間の予想株価収益率(PER)は、12倍から16倍位のレンジで動いているので、そうすると、年末から、年度末にかけて日経平均株価は、2万4,000円から2万5,000円位になると予想しているそうです。
そして、為替レートが変わる場合には、下記の様になるそうです。
●ドル円レート1ドル120円の場合は、増益率が前年度比12.0%
●ドル円レート1ドル115円の場合は、増益率が前年度比10.4%
●ドル円レート1ドル110円の場合は、増益率が前年度比8.7%
●ドル円レート1ドル108円の場合は、増益率が前年度比7.9%
●ドル円レート1ドル105円の場合は、増益率が前年度比7.0%
●ドル円レート1ドル100円の場合は、増益率が前年度比5.3%
●ドル円レート1ドル85円の場合は、増益率が前年度比0%
ドル円が、100円位になったとしても、増益率が前年度比5.3%位あるので、為替が変動しても、日米の実体経済は、しっかりしており、業績は、それほど落ちないと考えているそうです。その為、一旦悪材料を織り込んでしまえば、株価は反転するとの事です。
そして、ドル円が85円になる場合には、アメリカの景気に特別な悪材料が発生していると考えられるので、実際には、ドル円は、85円より円安になるそうです。
■2018年4月2日のワールドビジネスサテライト」で日本経済新聞編集委員の滝田洋一さんが、下記の内容について話されてました。
日銀の短観では、企業の想定為替レートですが、109.60円ですが、内閣府が、2017年に企業に行った「上場企業の採算為替レート」のアンケートでは、対ドルで、全産業平均では、100.6円、電気機器は、97.1円、自動車などの輸送用機器は100.1円、鉄鋼は107.9円で、ギリギリ採算が取れるそうです。
今の為替レートは、106円近辺なので、のりしろは少ないですが、利益は出る様です。
■2018年4月3日の日経モーニングプラスで、大和総研エコノミストの小林俊介さんが、下記の内容について話されてました。
大和証券グループの調査では、上場主要企業の200銘柄で、為替想定レートを変えると、どれだけ影響があるかを調べた内容が、下記の通りです。
●1ドル110円、1ユーロ135円だと、全産業では、+8.6%、製造業+8.0%、非製造業+9.5%
●1ドル105円、1ユーロ130円だと、全産業では、+6.2%、製造業+4.4%、非製造業+8.9%
●1ドル100円、1ユーロ125円だと、全産業では、+3.8%、製造業+0.7%、非製造業+8.3%
■2018年4月3日の「Newsモーニングサテライト」で、ニッセイ基礎研究所チーフ株式ストラテジストの井出 真吾さんが、下記の内容について話されてました。
12月期が本決算の輸出企業21社の業績予想では、今期の経常増益率は、昨年比で、12%増える予想となっているそうで、その内訳では、下記の通りです。
●想定レート1ドル105円から108円が4社で、経常増益率は、+9.4%
●想定レート1ドル110円が15社で、経常増益率は、+13.2%
●想定レート1ドル111円から112円が2社で、経常増益率は、+6.6%
想定為替レートは、110円が中心だそうですが、105円から108円の企業を見ても、経常増益率は、+9.4%の増益となっていて、105円以上の円高が定着しない限りは、減益までは心配する必要は無い様です。