2016年11月16日の日経モーニングプラスで、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが「北米REITの高分配は続かない」について話されていました。
日経ヴェリタスの資料によると、「北米REITの資金流入にブレーキ、相場軟調、個人マネーの流れに変化」という記事があり、それによると、北米REIT(不動産投資信託)は、これまで、人気でしたが、理由は一部商品には、20%を超える分配金が支払われていたからで、年金生活者のシニア層からは、特に人気を得ていました。しかし、10月のの資金流入額を見てみると、9月に比べて、4割も現象していて、11ヶ月ぶりの低水準となっているそうです。
理由は、アメリカREIT指数の低迷、トランプ相場で円安が進んでいますが、10月は円高に振れて、円ベースで、基準価格が押し下げられた事が原因の様です。
この北米REITは、かつての債券と比べると、利回りが高かったので、他の債権が駄目になったのもあり、消去法的に、北米REITが選ばれていましたが、ここのところ、不穏な動きがある様です。
今後については、金利が下がれば、借り入れ比率が大きいRIETには、金利負担が軽くなるので、株価にもプラスですが、トランプ相場で、足元の長期金利が、急上昇していますので、深野康彦さんは、高分配は続かないと考えているそうで、高分配ということは、その分リスクを取っている事なので、商品を選ぶには、リスク・リターンの考え方を、もう一度しっかりと考える必要があるそうです。
11月15日の朝刊にも書かれていましたが、日本で一番大きい米国のREITファンドのフィデリティ投信の商品が、分配金を引き下げるのではないかとの記事が出ていましたので、これまでは、REITファンドは、毎月分配型ファンドの中では、一人勝ち状態でしたが、10月にブレーキがかかって、もし本当に、11月に分配金の引き下げが起こると、多分、他の商品にも波及していく可能性があると思われるので、REITは、これからは厳しい状況になるかもしれないそうです。
ただ、分配金は、運用状況により、増えたり減ったりするので、分配金が減った増えたに一喜一憂するのではなく、毎月分配型投信であったとしても、中長期の視点の中で、きちっと収益が上がっていくかどうかを考える必要があるとの事でした。