2019年2月28日の「日経プラス10」で、岡三証券の小川佳紀さんが、下記の内容について話されていました。
東証が公表しているグロース株(成長)と、バリュー株(割安)の指数を比較してみると、2019年1月までは、割安株の方が有利でしたが、2月からは、グロース株(成長)が巻き返してきて、優位になっているそうで、今後も、グロース株(成長)の見直しが、日本株上昇のポイントになるとの事です。
グロース株(成長)と、バリュー株(割安)が、2月に逆転したのは、アメリカの長期金利が上昇している時は、バリュー株(割安)が有利になるそうで、足元の様に、アメリカの金利が下がっている時には、グロース株(成長)が有利になる様です。
そして、もう一つの要因は、決算で、決算発表の内容を個別に見ても、グロース株(成長)の中には、成長性があらためて確認された企業が多かった様で、この事も、足元での成長株の見直しにつながっているそうです。
TOPIX500に採用されている主力のグロース株(成長)で注目の銘柄は、下記の通りですが、PBR(株価純資産倍率)3.0倍以上のグロース株(成長)の方が、騰落率の高い企業が多い様です。
■PBR(株価純資産倍率)3.0倍以上のグロース株(成長)で、年初来騰落率の高い企業
●ガンホー・オンライン・エンターテイメント(コンテンツ制作・配信)の年初来騰落率は、56%で、PBR(株価純資産倍率)は、3.0倍
ガンホー・オンライン・エンターテイメント(株)【3765】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
●オリンパス(業務用機械器具)の年初来騰落率は、46%で、PBR(株価純資産倍率)は、3.9倍
オリンパス(株)【7733】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
●アンリツ(業務用機械器具)の年初来騰落率は、44%で、PBR(株価純資産倍率)は、3.7倍
アンリツ(株)【6754】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
●GMOペイメントゲートウェイ(消費者・事業者金融)の年初来騰落率は、40%で、PBR(株価純資産倍率)は、22.1倍
GMOペイメントゲートウェイ(株)【3769】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
●ネットワンシステムズ(システム・ソフトウエア)の年初来騰落率は、34%で、PBR(株価純資産倍率)は、3.5倍
ネットワンシステムズ(株)【7518】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
上記の企業は、業績発表が評価されて、既にPBRが高くなっている企業もありますが、しっかりと、業績が成長していれば、その企業の株価は上がりやすいそうで、アメリカの利上げが遠のくのではないかと言われている状況なので、引き続き、成長株が有利な展開になると考えているそうです。
■PBR(株価純資産倍率)3.0倍以下のバリュー株(割安)で、年初来騰落率の高い企業
●太陽誘電(半導体・電子部品)の年初来騰落率は、42%で、PBR(株価純資産倍率)は、1.4倍
太陽誘電(株)【6976】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
●ソフトバンクグループ(通信サービス)の年初来騰落率は、41%で、PBR(株価純資産倍率)は、1.4倍
ソフトバンクグループ(株)【9984】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
●THK(製鉄・金属製品)の年初来騰落率は、36%で、PBR(株価純資産倍率)は、1.3倍
THK(株)【6481】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
PBR(株価純資産倍率)が、1.0倍を下回っていると、企業の解散価値以下の評価となり、割安で良いと言う見方もありますが、実は、マーケットで起きている事は、この様な割安な株よりも、PBRが多少高くても、成長している株に、資金が向かう事が多いとの事です。