2019年2月15日のワールドビジネスサテライトで、「外貨建て保険の苦情は5年で3倍」の話題がありました。
外貨建て保険の苦情の件数は、2012年には、597件でしたが、それから5年後の2017年には、1888件と、3倍となった様です。
外資建て保険は、ドルなどで資産運用するので、一般的に、円建てに比べて、高い利回りが期待できます。
その為、超低金利が続く日本では、生保業界では、外貨建て保険の取扱件数は、5年間で5倍となったとの事です。
しかし、それに伴いトラブルが多発している様で、港区の国民生活センターには、銀行窓口での保険販売に関する苦情が、多く寄せられています。
国民生活センター相談情報部の稲垣利彦主査によると、銀行員は、元本保証と言っているそうですが、為替変動で損が出た方も多い様です。
相談が増加している背景には、契約者が、外貨建て保険の内容を、正確に理解できていない現状があるとの事です。
例えば、契約者が、保険会社に、外貨建てで1ドル100円で100万円分の保険料を支払った場合、保険会社は1万ドルを元手に運用します。
もし、利回りが5%だとすると、1年後には、1万500ドルとなる計算になります。
しかし、もし保険金を受け取る際に、円高ドル安の1ドル80円の場合には、受け取り金は、84万円となり、為替リスクにより、元本割れとなるリスクがあります。
更に、実際は、ドルから円に戻す際に、為替手数料が発生する他、満期を前に解約した場合、元本割れする可能性があるなど、複雑な商品設計になっています。
苦情が増加している事をうけ、金融庁は2018年12月に生命保険41社を緊急招集して、利率の表記が顧客にとって、わかりにくくしている事を問題視していると話した様です。
ファイナンシャルプランナー岩城みずほさんによると、保険に加入する際に気をつけるポイントは、外貨建て保険は、ものすごくハイリスクな商品なので、自分が理解できない商品は、買わない方が良いとの事でした。