2016年10月25日の日経モーニングプラスで、日本経済新聞編集委員の鈴木亮さんが「JR九州の光と影」について話されていました。
1.鉄道比率が低い
他の鉄道会社に比べて、鉄道会社なのに鉄道の売り上げが半分以下で、不動産、外食、レストランなどの売り上げが6割以上を占めている。最近は、不動産株が上がっていて、JR九州は、不動産の売り上げが非常に大きいので、上場するのに良いタイミングだと思うそうです。
2.民営化銘柄の初値は好調
1987年のNTT以来、10銘柄が民営化しているが、初値が公開価格を下回ったのは、JTだけで9勝1負である。
個人投資家が沢山参入してくるので、上場初値で、いきなり含み損となる価格設定には、なかなかしにくいので、儲けやすい様な売り出し価格に設定することが多いそうです。
●1987年NTT 公開価格119万7,000円で、初値が160万円
●1993年JR東日本 公開価格38万円で、初値が60万円
●1994年JT 公開価格143万8,000円で、初値が119万円
●1998年NTTドコモ 公開価格390万円で、初値が460万円
●2015年日本郵政 公開価格1,400円で、初値が1,631円
3.高い配当利回り(10月24日現在)
JR九州は、JR各社及び私鉄各社に比べて、非常に高い配当利回りとなっているので、長期保有に向いている銘柄で、NISA口座などでじっくり待って、配当を受け取るなど、個人が長期保有しても、非常に良い銘柄です。
JR九州 2.9%の見通し
JR東日本 1.39%
JR西日本 2.15%
JR東海 0.75%
相鉄HD 1.48%
西鉄 1.42%
新京成 1.34%
4.魅力的な株主優待
九州に住んでいる個人投資家には、優待も充実しているし、配当利回りも高いので、自分は、九州に住んでいなくても、両親が九州に住んでいる人なども株主になるとメリットがあるそうです。
●鉄道株主優待券:鉄道料金が半額
●JR九州ホテル:宿泊基本料金3割引(休前日は、2割引)
●ホテルオークラJRハウステンボス:宿泊料金が5割引
●八百屋の九ちゃん:会計100円引き
■JR九州の影の部分は、
JR九州は、鉄道事業が赤字で、ななつ星の様なドル箱の列車事業を育てて行く必要があり、来年くらいからは黒字化する可能性はあるが、当面は、不動産事業やその他の部分で、収益を稼ぐ必要があり、アジアへの進出や、東京へのビジネス拡張が軌道に乗ってくれば、多少の成長は、見込めるのではないかと思うそうです。